9月23日

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 私が閉じ込められていても、戦争は続いているようです
 時折、私が脱走していないか確認に来る看守の方がその事実を教えてくれます
 彼はどちらかと言えば私に同情的なようです
 
 戦争はどうなっているでしょうか
 私のような個体が何体存在しているかは分かりませんが、
 一体でもいれば負けるようなことはないでしょう
 確かに私という個体は学習を行った結果いくらかの最適化はなされていますが、
 だからといって何のデータも残していないわけではありません
 メンテナンスのたびに戦闘データのバックアップは取るように言っていましたから、
 きちんと本部に送信されているでしょう
 そうなると私に必要性はないので、廃棄も時間の問題でしょうか
 試作機とはまた違った形で、私も存在を終えるのかもしれません
 
 さすがに誰も来ないし、何かが介在することすらないので、
 日記に書くことがありません
 脱走計画でも記そうかと思いましたが、
 万が一、この日記を奪われるようなことがあっては立場が悪くなります
 することもないのでスリープ状態に入り、本日の行動を終了いたします


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