9月19日

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 一つ、失態を犯してしまいました
 相手の戦闘機が一機、私の背後へと抜けて行ったのです
 幾度となく私を狙っていたことから、基地を狙うという可能性を下げていたのが原因でしょう
 加えて、追尾しようにも、私への砲撃や銃撃が苛烈さを増したため、
 迂闊に飛び出したところで破壊されてしまいます
 確実に、この結果を狙った動作でした
 まんまとはめられた結果になりましたが、
 労せず倒せる機体なので、おそらく情報収集が目的でしょう
 命がけで手に入れるほど、私に関するデータは基地にはありません
 従って、瑣末ごとと切り捨てておいていいでしょう
 
 戦闘を終え、日記を読み返します
 彼らは、確かに成長していました
 前を向いていたと置き換えてもいいでしょう
 生きることを望み、しかし死地で生きる人たちです
 だからこそ、笑っているのだと、私の記録には登録されています
 私には理解できないことですが、
 彼らを思い出すということは、繋がっているという意識を強くしました
 きっと人が生きるのは、繋がれるためなのでしょう
 引いては、あらゆるものを知るために、人と一緒にあろうとするということです
 彼らが他者と笑い合っていた理由が、少し分かる気がしました
 
 それでは、本日の行動を終了いたします


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