起床と共に轟音が鳴り響きました
警戒レベル最大での自動処理により致命傷は免れましたが、
近距離で炸裂したASMは各部品の寿命を大幅に縮めることになりました
加えて、相手は更に性能を上げているようでした
何度か無理な動きをしないと、
銃撃やミサイルをかわすことができなかったのが何よりの証拠です
私はかろうじて、おそらく斥候だった六機を破壊しました
どうも相手は目標を私に定めているようです
相手の前線基地を破壊、また斥候や進撃にやってきた隊を、
発見即破壊していたのが功を奏したのでしょうか
これで基地が狙われることが減るでしょうから、いくらかは仕事を果たせたと判断します
戦闘を終えると、コンテナを引きずって場所を変更します
さすがに同じ場所にとどまり続ければ、奇襲を受けてあえなく破壊されることがありうるからです
私の危機管理システムも万全とは言い難いですから
誰かが言っていました
戦場に神はいない。祈ったところで、そいつに連れて行かれるだけだと
神は自らを助くるものを助く
私は神という概念や、信じるという行為とはあまり縁がありませんが、
取るべき行動をとれば、然るべき事象が出力されるという意見には同意します
私という個体は、その繰り返しで存在しているのですから
更に三度の戦闘を経て、ようやく落ち着くことができました
月下で日記をしたためていると、どこへ行っていたのか、黒猫が姿を現しました
山の中に隠れているつもりなのですが、もしかするとどこからか筒抜けになっているのでしょうか
少し危険性を感じ、場所を移動します
本日は猫に名前をつけました
バイトさんと助手さんの名前をもらい、冬羽(とう)としました
少々無茶があると判断しますが、『たま』という伝統的な名前と変わりはないでしょう
それでは、本日の行動を終了いたします
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