8月30日

BACK NEXT TOP



 今日もまたいつも通りの時刻に起動となりました 
 隊員さんたちは誰一人起きてはいないようなので、
 静まり返った館内を散策するという経験をすることができました

 しかし朝食をどうするのかという不確定要素があったのでバイトさんに訊ねると、
 今日は朝食を作らなくていいことになりました
 彼も私の質問に答えると、すぐに睡眠に戻ったようです

 よって充電を終えてから、開いた時間を利用して洗濯を行うことにしたのですが、
 昨日は大変だったこともあり、衣服は指定の籠ではなく、
 その籠がある部屋に放り投げられるという形で放置してありました
 電力消費量が増加しますが、仕方ありません
 一つ一つ手にとって籠へまとめていると、助手さんがやってきて、
「うっわ、あいつら最低ね。世話になってる恩くらい感じて行動しなさいよ」
 と隊員さんたちに文句を言いながら手伝ってくれました
 彼女は以前手伝ってくれたときに二度とやらないと宣言していたので、
 これは有り難いことなのでしょう
 お礼を言うと、彼女は照れているようでしたが

 昼食になると隊員さんたちも起きてきたので、館内は騒がしくなります
 皆お肉のないメニューに頭をうなだれましたが、すぐに食事に取り掛かります
 いつもであればこちらへ食器を持ってきて、食堂を出ていくのですが、
 今日は何人か残って、食器洗いを手伝ってくれました
 私が来るまでは自分たちでやっていたということで、
 予測外に、彼らの手つきは危なげないものでした
 
 水やりでは、黒猫が如雨露をくわえて持ってきてくれました
 水は入っていませんでしたが、彼なりに考えてくれたのでしょう
 首元を撫でてやると、気持ちよさそうに喉を鳴らしました
 
 洗濯物の取り込みになると、バイトさんがやってきました
 途中黒猫との格闘はありましたが、
 彼がボールを取り出すと、猫は標的をそちらに定めたようです
 それから悠々とバイトさんは私のところにきて、取り込みを手伝うと言いました
 しかし洗濯物の中には、助手さんの意向で他の衣服の影に隠してはあるものの、
 女性物の衣服や下着があります
 助手さんのものと、非効率的ではありますが、私のものもあります
 彼は気にすることなく、男性物と分けて手に取っていたのですが、
 たまたま通りかかったらしい助手さんが、
 素晴らしいフォームで跳び蹴りを放つという事故がありました
 背中にそれを受けたバイトさんは、塀に突っ込むことになり、
 助手さんは彼の手から衣服と下着を奪って基地へと戻りました
 バイトさんは額に怪我をしたようなので、取り込みが終わってから手当てをすることにしましょう
 
 今日は色々な方に作業を手伝ってもらったので、いつもより多く時間が余りました
 その分助手さんと話すこともできたので、有意義だと判断します
 
 それでは、本日の行動を終了いたします


BACK NEXT TOP


Copyright(c) 2010 YOSHITOMO UYAMA all rights reserved.