昨日の件以来、隊員の方は率先して私に関わってくるようになりました
食事の際にも電力供給する私に手を振るなり、一声かけるなりして出ていくようになったのは、
一つの変化だと言えます
そして昼食を終えたころ、トランプをしないかと誘われたので、私は首を縦に振りました
ただ充電に時間がかかるので、部屋番号を訊き、あとで行くことになりました
結果として、私はバイトさんと一緒に彼らの部屋に出向きました
彼らはバイトさんを見ると一瞬慌てたようでしたが、すぐに私たちを出迎えてくれます
何でも、トランプというものをするそうです
私はこのカードゲームの遊び方を知らなかったので、ばば抜きでもしようということになりました
由来は知らないそうですが、配られたカードから、同じ数字のものを抜いていくそうです
それが終わると左隣の人のカードを取り、同じことを繰り返す
単純なゲームですが、ジョーカーというものをどちらかの隊員の方が持っていた場合、
彼らは選択にとても白熱していました
そして私はポーカーフェイスなので、強いと彼らは言いました
何度目かのゲームを終えたとき、私は彼らに尋ねます
何故私への接し方が、まるで人間のようなのかと
私は彼らにとっては道具で、兵器のはずです
しかし困る隊員の方々とは裏腹に、配り終わったカードを合わせるバイトさんは、
お前、それっぽいからな、
と言ってこの話を打ち切りました。私以外の全員が、それで納得したためです
私自身は、私が人間のようであるのは外見だけだと判断しているので、理解できません
もしかすると、外見が人間であればそれでいいのでしょうか
蛇足ですが、何人かの隊員の方が、
その容姿だと色々役に立つから、余計に人間っぽく感じるんだよな、と言っていました
バイトさんは阿呆かお前らは、と全員の頭を叩いていましたが、理由は分かりません
一部の方は、溜まってると言って、更に叩かれていました
お前らは色々不謹慎だっての、と
今日は、私は、私が思っているより人間のように見なされ、扱われているという事実を知りました
彼らに、私はどう対応すべきなのでしょうか
わからないままですが、電力の残量を考えて、本日は行動を終了いたします
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