戦闘行動は毎日あるというわけではないようです
今日は特に訓練もなく、スクランブルさえなければのんびり過ごしていいと、
朝部屋を訪れたバイトさんに言われました
しかし研究所とは違い、何らかの行動を定期的に行うように指示されているわけではないので、
休止しているという手段が最も効率的であると判断されます
ここの方々は私と話をすることを避けているようですから、対人学習も見込めないためです
したがって休止モードに入ろうとした私を阻止したのは、助手さんでした
曰く、ここにいてもすることがないから遊びに行こう、ということです
遊びに行く、と言っても戦地に最も近い場所なので、
遊び場が近くにあるわけではありません
なので助手さんはどこからか車を持ち出してきて
- 運転席には憮然とした表情のバイトさんが乗っていました-
市街地まで遊びに行くことになりました
上官に対する許可を問うたところ、
スクランブル時には即座に返ってくることを条件に許可が下りたようです
意外といい加減なものだと判断されます
市街地につき、13分ほどで助手さんが音をあげました
暑すぎるからやってられない、とのことです
夏なので当然だと思うのですが、バイトさんの意向で適当な店に入ることにしました
ゲームセンター、ガブリエル
場所はともかく、こういった娯楽施設に天使の名前をつけるのはどうなのでしょうか
助手さんも4分ほどで落ち着きを取り戻したようで、
バイトさんにジュースを買ってきてもらっていました
二人はジュースを飲みながら、銃のおもちゃをモニタに向かって撃つゲームに挑戦しています
お互いカバーできなかったところをののしり合いながらも、表情は笑顔でした
しばらく眺めていると、バイトさんにやってみるように言われました
はじめはタイミングが実際と異なっており、反動などもないことからうまくいきませんでしたが、
ゲーム用にシステムの最適化を行えば、簡単に進めることができました
景品ももらえるらしく、
ゲーム中に登場した蝙蝠と骸骨のキーホルダーが筐体の側面から出てきました
その二つは助手さんとバイトさんに持っていてもらうことにしました
私には必要のないものだからです
その後も私たちはいろいろな場所を回りました
基地に戻ると、バイトさんと助手さんは酷く怒られたようでした
どうもバイトさんは嘘をついていたようです
怒声を聴きながら、本日の行動を終了いたします
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