8月8日

BACK NEXT TOP



 本日は初めての戦闘でした
 一部の方は戦闘機や戦車というものに乗り込んでの戦闘でしたが、
 私や他の多くの隊員の方は、SA16 グロースといった地対空ミサイル、
 AK-47、M16といった銃などで武装し生身で戦地へと向かいました
 あの場所について言及するとすれば、強烈な音、閃光、においが渦巻く場所でした
 私は機械であるが故に、分析のためにそれぞれの器官をもつので支障はありませんが、
 多くの人間は聴覚、視覚、嗅覚に耐えがたい刺激を感じると思われます
 
 戦闘が終わると、バイトさんに連れられ、長官という人に挨拶をすることになりました
 事後処理というものがあるそうですが、それは私の役目ではないそうです
 長官は無言の目立つ、無骨な方でしたが、人に冷たく当たるというわけではないようです
 バイトさんは今日の戦闘の報告を行い、私は今日からの配属だと伝えるのみでした
 
 部屋に戻ると、助手さんに抱きつかれました
 急な衝撃に思わず力を逃し、対象を投げ飛ばしそうになったので、
 視覚センサの反応速度がよいものであってよかったです
 もし少しでも質が悪ければ、助手さんは今頃骨折していたでしょうから
 彼女は私の無事を喜び、ここは心臓に悪い、と苦笑されました
 それから私は彼女に、各パーツのチェックを行ってもらいました
 助手さんは一通り私のメンテナンスを終えると、
 またパーツが壊れるために直すなんて、皮肉なものね、
 と苦笑しました
 人で言うなら、傷つくために治すようなものだから、ここの医者とは気が合うかもね、
 とも言っていました
 彼女にとって、この状況は好ましいものではないようです
 何より、精神的に
 
 この状況を終わらせることはできるのか
 そのことを考えながら、私は今日の行動を終了いたします


BACK NEXT TOP


Copyright(c) 2010 YOSHITOMO UYAMA all rights reserved.